「むゆうじゅ」特別公演
三拍子の静寂
Life and Silence of Rabindranath Tagore
秋の茶室で、インドの詩と舞の会を開催いたします。
ベンガル出身の世界的詩人ラビンドラナート・タゴールは、アジア初のノーベル文学賞受賞者、インドやバングラデシュの国歌を作詞ばかりか作曲もし、晩年には多くの鮮やかな絵ものこした巨大な芸術家でしたが、その生涯のある時期に、日本文化の象徴ともいえる茶の湯に出会っています。茶の湯をつらぬく沈黙、静寂の精神と、タゴールの詩のなかにあらわれる Silence の宗教性を同じ時空に再現できないか。そんな思いから、「むゆうじゅ」が、今回の特別公演を企画いたしました。
2016 年は、タゴールが初来日して横浜・三渓園の穏やかな自然のなかで三か月を過ごした1916 年から、ちょうど100年という記念年にあたります。また、くしくも、今回の会場である茶室
「自久庵」が開庵したのも100年前の大正5年。100年という歳月は、人ひとりが生き抜くことのまずできない長い歳月。多くの戦禍が引き起こされた歳月。けれども、その歳月を通じ、連綿と生き、燦然と輝く「思い」や「場」は私たちの身近に確かに在ります。私たち自身がこの先の100年に何を残せるのか。そんなことも考えながら、皆さまと楽しいひとときを過ごせればと願うしだいです。
日時:
11月2日(水) 18時30分開場 / 19時開演
11月3日(木・祝) 14時30分開場 / 15時開演
場所: 東京広尾「自久庵」
料金: 5,000 円
◎各公演5名様限定にて、開演の1時間半前 (2日17時半、3日13 時半)より自久庵にて薄茶をお点ていたします。ご希望の方はご予約の際にお申し付けください。(先着順とさせていただきます。)
終演後はお越しくださった皆様に、お茶とお菓子でおくつろぎいただきます。
公演概要
台本・演出: 垣花理恵子
出演: 福島まゆみ (インド古典舞踊、語り、うた)
桐山日登美 (インド古典舞踊、語り、うた)
Go Arai (シタール&ヴァイオリン)
石田紫織 (タブラ)
善戝和也 (ヴォーカル&ギター)
美術・舞台監督: 束原繁
企画: むゆうじゅ
主催: 自久庵当主 垣花宗春
予約・問い合わせ先
◎10/19 より予約受付を開始いたします
Eメール: muyuju9@gmail.com
ホームページ: www.muyu-ju.com
プログラム
1.トーク「タゴールの魅力」
石田紫織(タゴールを記念して設立されたラビンドラ・バラティ大学に留学中)&垣花理恵子
2. 詩集『Stray Birds』より、歌、舞
3. 詩集『ギータンジャリ』より、語り、歌、舞
4. むゆうじゅオリジナル作品『般若心経』 他
むゆうじゅプロフィール
2008年結成。福祉施設でのボランティア公演から活動を開始する。以後、震災被災地での「福島の祈り」に2年連続で参加、インド大使館、仏教寺院などで公演を重ね、2013年にはサンフランシスコ公演を行い好評を博す。また新宿「プーク人形劇場」で定期公演を重ね、来年5月にも公演を予定している。
「動く彫刻」と言われるインド古典舞踊オリッシーを基礎とし、椅子に座り、踊り手みずからが日本語でインドの古典詩を語って歌うむゆうじゅのスタイルは、舞踊と演劇の境界に立つもので、イン
ド舞踊の壮大な世界観を親しみやすく客席に届ける新しい試みである。近年、台本・演出家として横浜ボートシアター等での活動歴をもつ垣花理恵子を迎え、踊りと言葉と音楽の、さらなる発展的融合を試みている。
むゆうじゅの代表曲「Heart Sutra 般若心経」は、原典サンスクリット語の朗唱と日本語での語りに、舞踊、音楽を重ね、「般若心経」を視覚的、聴覚的に表現し、多くの支持を得る。2015年には 初CD「Heart Sutra 般若心経」を発売。インターネット販売の他、公演当日も発売予定。